チェッカー(ドラフツ)の歴史:5000年前から愛されるゲーム
チェッカー(イギリスではドラフツ)は、世界で最も古いボードゲームの一つです。 その歴史は紀元前3000年まで遡り、チェスよりも遥かに古いゲームなのです。
古代エジプトで生まれたゲーム
チェッカーの原型は、古代エジプトで発見された「アルケルク」というゲームだと考えられています。 ファラオの墓からもゲーム盤が出土しており、貴族たちの娯楽として親しまれていました。
ヨーロッパでの発展
中世ヨーロッパに伝わると、チェス盤(8×8マス)を使うようになり、現在の形に近づきました。 12世紀のフランスでは「フィエルジュ」と呼ばれ、貴族から庶民まで広く遊ばれました。
「キング」のルール(端まで進んだ駒が強化される)が加わったのもこの頃で、 ゲームの戦略性が大きく向上しました。
イギリスとアメリカでの普及
16世紀にイギリスで「ドラフツ」として人気を博し、 アメリカに渡って「チェッカー」と呼ばれるようになりました。 アメリカでは、チェスよりも手軽に遊べるゲームとして大衆に広まりました。
コンピュータとチェッカー
1994年、コンピュータプログラム「チヌーク」が人間の世界チャンピオンを破りました。 そして2007年には、チェッカーは完全に解析され、両者が最善を尽くせば引き分けになることが証明されました。
これは、完全に解かれた最も複雑なゲームとして歴史に残っています。
世界のチェッカーバリエーション
- 国際ドラフツ:10×10盤、20枚ずつの駒を使用
- ブラジリアンドラフツ:8×8盤だが国際ルールを適用
- ロシアンチェッカー:キングが後ろにも動ける
- トルキッシュドラフツ:斜めではなく縦横に動く